歯並びが悪いのは見た目だけの問題だと思っていませんか?
実は歯並びは歯の健康状態にも大きく関係してきます。例えば、歯並びが悪いことで歯周病のリスクが高くなって歯を失いやすくなるといったリスクもあるのです。
今回は歯並びが悪いと歯周病のリスクが高まる理由、そしてその解決法についてご紹介します。
歯並びが悪いと歯周病のリスクが高まる理由
歯並びが悪いと次のような理由から歯周病リスクが高まります。
歯の周囲に汚れが溜まりやすい
歯周病は歯の周囲に蓄積したプラーク(歯垢)中にある歯周病菌が原因で引き起こされる病気です。歯並びが悪いと、歯ブラシをしたとしても磨き残しが必然的に出やすく、結果としてプラークが溜まったままになりがちになるため、歯周病にかかるリスクが高くなります。
噛む力によるダメージを受けやすい
歯並びが悪い場合、歯が全体的にバランスよく当たらず、特定の歯に力が集中しやすくなります。
こういった過剰な力は、歯周病による骨の破壊をどんどん促してしまうことにつながるため、歯周病のリスクを大きく高めてしまいます。
口呼吸の場合、口内環境が悪化する
出っ歯や開咬(前歯が噛み合わない状態)などの、口が開いたままになりやすい歯並びの場合、口呼吸になりがちです。
口呼吸をしていると、口の中の唾液が乾いてしまい、唾液の持つ自浄作用や殺菌作用、免疫作用などが発揮されずに口内環境が悪化しやすく、結果として歯周病リスクが高まります。
やわらかく糖質の多いものを食べがちになる
歯並びや噛み合あわせの状態によっては、しっかりと噛むことができないので、食生活がやわらかい食べ物、とくに炭水化物などの糖質の多いものに偏りがちです。
糖質の多いものはプラークを作る原因となり、歯周病を引き起こす元となりますし、やわらかいものはあまり噛まなくても食べるので、唾液があまり分泌されず、口内環境が悪化しがちです。
歯並びが悪い方の歯周病対策
以上でご紹介したように、歯並びが悪いとやはり歯周病のリスクは上がってしまいます。しかし、対処法によっては歯周病のリスクを下げることも可能です。
まずは歯の周囲にプラークを溜めないように毎日の歯磨きを丁寧に行うこと、その際、デンタルフロスや歯間ブラシなども併用することをおすすめします。
ですがやはり磨き残しは出やすいため、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることも意識して行っていきましょう。
かみ合わせが悪い場合や口が閉じにくい歯並びの場合には、歯のケアだけでは難しいこともあるので、状況に応じて矯正治療も検討してみましょう。