タバコの煙が最初に通過するお口への影響
タバコは肺がんの大きな原因として知られていますが、実は最初に煙が通過するお口への悪影響がとても大きいことをご存知ですか?
タバコには4000種類もの化学物質が含まれており、その中の200種類が有害物質、70種類は発がん性を持っていると言われています。
このような物質が毎日通過することで、徐々にお口の中に様々な変化を起こしていくのです。
タバコがお口に与える悪影響の数々
歯周病
タバコを吸うと歯肉(歯ぐき)の血流が悪くなり、細菌に対する免疫力が落ちます。また歯肉(歯ぐき)が酸素不足に陥り、空気を嫌う歯周病菌が活発になって歯周病が発症・進行しやすくなります。タバコを1日に10本吸う人は吸わない人に比べて5.4倍も歯周病リスクが高くなるという調査結果も出ています。
口臭
タバコを吸うと歯周病にかかりやすくなり、それに加えてタバコ独特の匂いが混ざってひどい悪臭となることも珍しくありません。
口腔がん
タバコはお口の中のがんのリスクも高めます。特に咽頭がんに関しては32.5倍もリスクがアップすると言われています。
歯肉(歯ぐき)の色の悪化
タバコを吸うと毛細血管が収縮するため、周囲の歯肉(歯ぐき)や唇の色が、どす黒く変化していきます。また、ビタミンCも破壊されるためメラニン色素が沈着し、さらに黒っぽくなっていきます。
ヤニによる汚れ
タバコのヤニは、べったりと歯の表面にこびりつき、一度つくとなかなか取れません。 ヤニは見た目だけでなく、有害物質をジワジワと放出し続けるという意味でもお口のためによくありません。
お口の傷の治りが悪くなる
タバコを吸っていると、歯肉(歯ぐき)や粘膜などの免疫力が落ちるため、傷の治りが悪くなります。そのため、抜歯後の治りが悪くなり、歯周病の治療をしても治療効果が出にくくなります。また、インプラント治療をしてもインプラント体(顎骨の中に埋め込まれる部分)と骨がくっつきにくく、インプラント周囲に細菌感染を起こしやすいため、喫煙者には通常インプラントは勧められません。